バルブ基礎知識

Basic Knowledge about Valves

4. 高圧ガス容器用バルブの基礎知識

4-1. 高圧ガス容器用バルブとは

高圧ガス容器に取り付けて、高圧ガスの充てん、放出、遮断したり、バルブを閉めてガスを保存・保管したりする目的で使用される機器の事を言います。また、高圧ガス容器用バルブは、「高圧ガス保安法」という法律の適用を受け、容器の附属品という位置づけで規定されており、高圧ガス保安法に準拠した「附属品検査」に合格したもの、若しくは登録工場において型式承認を受けた附属品でなければ譲渡や引き渡してはならないと規定されています。

4-2. 高圧ガス容器用バルブの歴史

我が国における高圧ガス容器(バルブ付き)は、明治41年頃より海外から高圧ガスと共に輸入されましたが、その後国内の高圧ガスの製造が発展するに伴って、容器のみの輸入が盛んになり、ドイツ、チェコスロバキア及びアメリカ等より輸入され、年間数万本に達したと言われています。

その間、大正初期には国産化も行われたようで、大正12年内務省による「圧縮ガス及び液化ガス取締施行令」の施行を契機として国内生産が盛んになり、関東大震災後の容器バルブの不足は、そのほとんどが国内で製造補給されました。その後は、しだいに輸入品を減らし、戦時体制と共に一部を除き国産品となりました。戦争も第二次世界大戦に発展し、バルブが常に足りない状態となりました。この間、極度の材料不足に見舞われ、ハンドルのないバルブが出荷されることとなり、これは現在もそのままハンドルの無い型(レンチ式)で使用されています。

終戦と共に一般重工業、化学工業の沈滞と混乱で空白状態がありました。その後次第に立ち直り、また米軍の特需等により、バルブの製造も少しずつ復活されると同時に、戦時中の封鎖的視野の開放により、製造技術も改善され著しく発展しました。 その後、プロパンガスの普及と共に飛躍的に容器用バルブは製造されるようになりました。そして、昨今においては、半導体工業の発展に伴い、高度な信頼性の要求、材質の多様化、クリーン化等のより厳しい要求をされるようになってきました。

4-3. 高圧ガス容器用バルブの構造

バルブには、高圧ガスの入口(容器取付け部)と出口(充てん口部)があって、その中間に弁を開閉する機構が設けられています。閉じた場合高圧ガスの流れが完全に止まり、開いた時には、使用目的に十分なガスの通り道ができます。開閉の動作は円滑かつ容易に行うことができ、ガスの漏れがあってはいけません。また、高圧ガス容器の安全を保つために、「高圧ガス保安法」に基づき、安全装置を備えなければいけません。この安全装置は充てんするガスの種類に応じた容器の耐圧試験圧力の8/10以下の圧力、またはその圧力に対応する温度で作動するよう設定されます。(ただし、容器自体に安全装置のあるものでは必ずしも容器用バルブになくても問題ありません。)

4-4. 高圧ガス容器用バルブの開閉機構別による種類

①パッキン式(スピンドル式)
アセチレンや塩素等のガスに代表されて使用される形式です。スピンドルのねじを回転させてバルブの開閉を行い、開放中の軸方からの漏れの防止はテフロン等のパッキンを用いています。

②O-リング式
いわゆるプロパンガスに代表されている型式です。ハンドルの回転によってスピンドルから連動してバルブ下部を上下させて、バルブの開閉を行い、開放中の軸方からの漏れの防止はO-リングを用いています。

③バックシート式(キープレート式)
現在、酸素、窒素、水素等の圧縮ガスに代表され使用されている型式でスピンドル部とケレップ部に分割した部分に連結部を設け、スピンドル部の回転によってケレップ(バルブシート部分を含む)を上下させてバルブの開閉を行い、開放中の軸方からの漏れをテフロン等のバックシートで止める方式です。

④ダイヤフラム式
スピンドル部とバルブシート部を分割し、その中間にダイヤフラム(金属製数枚)を入れ、スピンドル部の回転をバルブシート部分の上下運動に与え、開閉する方式で、開放中の漏れの防止をダイヤフラムによって完全に遮断する方式です。

4-5. 各種高圧ガス容器用バルブの分類

高圧ガス容器用バルブは次のように分類されています。

1.容器保安規則第十八条1項七号に基づく、装置する容器を示す刻印表示

①AG(圧縮アセチレンガス容用器)
②CNGV(圧縮天然ガス自動車燃料装置用容器)
③CHGV(圧縮水素自動車燃料装置用容器)
④CHGGV(国際圧縮水素自動車燃料装置用容器)
⑤CHGTV(圧縮水素二輪自動車燃料装置用容器)
⑥CHGT(圧縮水素運送自動車用容器)
⑦PG(圧縮ガス容器用)
⑧LG(液化ガス容器用)
⑨LPG(液化石油ガス容器用)
⑩LT(超低温容器及び、低温容器)
⑪LNGV(液化天然ガス自動車燃料装置用容器)

2.日本工業規格による分類

①溶解アセチレン容器用弁(JIS B 8244)
②液化石油ガス容器用弁(JIS B 8245)
③高圧ガス容器用弁(JIS B 8246)
この規格の中には、性能、寸法、構造、安全装置及び外観、材料、検査、表示などが規定されています。

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